ハーティングとヒロセ、新標準に注力

HARTING Electronics GmbH(ドイツ・エスペルカンプ)と ヒロセ電機株式会社(東京)は、10ギガビットイーサネット向けの小型接続技術に関する開発・標準化およびマーケティングの協業につき、正式に合意しました。
(当資料は日本時間2016年8月31日未明、ドイツ・エスペルカンプ / 東京にて発表されたハーティングテクノロジーグループとヒロセ電機株式会社による共同プレスリリースの訳です。)
HARTING Electronics GmbH(ドイツ・エスペルカンプ)と ヒロセ電機株式会社(東京)は、10ギガビットイーサネット向けの小型接続技術に関する開発・標準化およびマーケティングの協業につき、正式に合意しました。
現在の標準通信規格であるRJ45コネクタは10年前は、イーサネットを使用する際に必要不可欠なものでした。しかしながら、産業用には真に適した接続技術とはいえず、導入の際には絶えず改良を余儀なくされてきました。このため、ハーティングは世界ではじめて産業用途に適した小型現場結線タイプRJ45製品を開発しました。
Internet of Thingsやそのサービスがもたらすグローバルなデジタル化の中で、接続における部品やインターフェースの小型化は極めて重要な要素になっています。 ハーティングテクノロジーグループ取締役会会長 フィリップ ハーティングは「『Internet of Things』の一形態として、インダストリー4.0には特に一つの要素、つまりインダストリー4.0の全ての機器をつなぐイーサネット接続技術こそが必要となる」とコメントしています。「新しいハイパフォーマンスな部品とそれによる通信インフラを標準化し、国際規格化することは、市場でそれが広く受け入れられる上で、また市場のビジネス計画の安定性を確保する上で、極めて重要な要求事項である」とも述べています。
一方ヒロセ電機グループは、携帯電話やスマートフォンに代表されるハンドヘルドデバイス向けに小型コネクタを供給し、電子機器の小型化・高速化などに貢献してきました。内部接続用のコネクタをはじめ、現在幅広く流通しているマイクロUSB規格(USB2.0、3.0、3.1)はヒロセ電機がオリジナルデザインを行なったものであるなど、高信頼性小型コネクタの分野でヒロセ電機は重要な役割を果たしてきました。そしてヒロセ電機は、小型電子機器市場と共に、産業用機器市場に対しても、さらに注力するようになってまいりました。
この状況下において、双方の企業の強みを生かして、新しいインダストリー4.0の標準となる、小型かつより堅牢な、高速性能に優れたイーサネット接続インターフェースを開発し、販売することに合意したものであります。
「先端のコネクタ技術を有した2社の英知を結集し、新たなソリューションをグローバルに展開することにより、全世界のお客様にとって、大きな利益をもたらすものと思う」と、ヒロセ電機株式会社社長 石井和徳氏は考えています。
この2社は、この秋に開催されるElectronicaまたはSPS/IPC Drivesの展示会で、この協業の更なる詳細を発表する計画です。
ヒロセについて
ヒロセ電機は、産業機器、自動車、情報通信、医療およびスマートフォンを中心とする民生など各市場向けに幅広いコネクタ製品ラインナップを開発製造する、接続技術における世界のリーティングカンパニーであります。コネクタの小型化技術のみならず、高速化・高信頼性および高電力用途の製品、およびその先進的な生産技術において、約80年近くに渡りビジネスを展開してまいりました。ヒロセは全世界で、13ヶ国において、24の販売拠点、8ヵ所の製造工場、5ヶ所の開発拠点、4000人以上の従業員を有し、2014・15年会計年度で1200億円以上の売上高を計上しております。
ハーティングについて
ハーティングテクノロジーグループは、1945年設立、ドイツ・エスペルカンプに本社を置き、世界に生産拠点13カ所、43カ国に支社を有しています。「データ」、「信号」、「パワー」の3つの産業ライフラインの接続技術のプロバイダとして世界をリードしています。また、小売店用のレジシステム、自動車および産業用の電磁アクチュエータ、そしてオートメーション、ロボット、鉄道向けにハードウェア・ソフトウェアを提供しています。2014 /15会計年度の売上は5億6700万ユーロ、従業員は約4200人です。