モジュラー型産業用コンピュータMICAにセンサ接続用モデルを追加

ハーティング株式会社は、モジュラー型産業用コンピュータMICAシリーズのIO-Link接続用モデルMICA IO-Link/COMを2018年9月3日より受注開始します。
製造現場では、生産の自動化、製造装置の故障を予測して事前に対策を講じる予知保全や状態監視などの目的で、使用するセンサの数は増加しています。産業用イーサネットの普及により製造装置、ロボット、コントローラや検査装置、モータなどのフィールド機器はネットワーク化されるようになりましたが、末端のセンサやアクチュエータは多くの場合、通信の対象外でした。
IO-Linkは、センサやアクチュエータとのデジタル通信を可能にするIEC 61131-9で規格化された技術です。センサの測定値などのプロセスデータだけでなく、機器の識別情報、接続や機器の不具合情報をIO-Linkマスタに集約し、上位のPCなどに伝送することができます。
MICA IO-Link/COM
MICA IO-Link/COMは、堅牢なモジュラー型産業用コンピュータMICAにIO-Link接続機能を追加した新モデルです。センサやアクチュエータをフィールドネットワークに接続するゲートウェイとして機能すると同時に、これらのIO-Linkデバイスから情報を取得、保存、分析、そしてクラウドに送ることができます。 HARTING MICAは、ハーティングが産業用途で開発し、2016年初めに市場投入した堅牢なモジュラー構造の小型コンピュータです。手の平サイズのコンパクト設計、堅牢なアルミダイカストハウジングで防塵防水性IP67、鉄道用に対応する耐衝撃、耐振動性も備えています。
ハードウェアは3つの基板から構成されており、1つ目は電源I/Oボード、2つ目はCPUボード、そして3つ目の基板はユーザが自由にカスタマイズできます。この3枚目のカスタマイズ基板にオープンネットワーク接続機能やUSB接続機能、RFIDリーダー機能などを搭載したモデルを用意しています。今回、IO-Linkマスタ機能搭載モデルをラインアップに追加し、より幅広いニーズに応えます。OSにはLinuxを採用、近年、地位を確立しつつある無償提供のオープンソースソフトウェアと組み合わせれば、極めて低コストに製造現場にIoTを導入することが可能です。
【MICA IO-Link/COMの概要】 ・プロセッサ:ARM 1 GHz (MICA Basic) /ARM 1.3GHz デュアルコア(MICA 2) ・メモリ:1GB RAM、eMMC 4GB 32GB Flash (MICA Basic) / 2GB RAM、eMMC 16GB ・OS:Linux ・通信:有線 100Mbpsイーサネット。無線 WLAN、BLE/Bluetooth 4.0 (USBドングル使用時)。 ・堅牢なアルミダイカストハウジング:防塵防水 保護等級IP67、耐EMC、耐振動、耐衝撃 ・サイズ:幅132 mm x 奥行86 mm x 高さ35 mm ・重量: 約670 g