「microSNAP」コンセプトカー用の急速充電

ハーティングテクノロジーグループは、長年に渡りRinspeedとすばらしい協力関係を維持してきました。ビジョンに満ちたFrank M Rinderknecht氏と、Connectivity for Industrial Things and Infrastructure & Cloud(産業界のモノ、インフラ、クラウドの接続)への革新的ソリューションを持つハーティングは完璧な組み合わせです。2018年の新しい急速充電技術の統合に続き、今度はロボットのスペシャリストKukaと共に次のRinspeedのプロジェクト「microSNAP」で急速充電ソリューションを紹介する予定で、一貫してeモビリティ・インフラを拡大しています。

eモビリティのブレークスルーは、充電時間とユーザフレンドリーな充電インフラに大きく依存しています。自動車所有者は、長い充電時間と重くて扱いにくいコネクタのせいで、電気自動車への乗り換えに二の足を踏んでいます。DC充電プラグ(コンボ)を使った急速充電技術は、将来、電気自動車を時間単位ではなく、分単位で十分充電できるようにするために欠かせません。大型の充電インフラシステムは扱いにくく、それを駐車場、保有車両駐車スペース、ガレージに設置するスペースが足りない中、自動充電ソリューションが益々重要性を増しています。

とりわけ地方の輸送・物流分野では、配送時間と保有車両の可用性の将来的要件を満たすため、電気自動車にとって高速DC充電が極めて重要になりつつあります。今や生鮮食料分野を含むインターネット購入がブームとなる中、Frank M. Rinderknecht氏は、寄り道せずに商品を顧客に「ちょうど都合のよい時間」に届けられる小型自律走行車に期待しています。 そのため、こうした自動車はできる限り最短時間で再充電できなければなりません。ベストな選択肢のひとつは、電気運搬車に荷物を積む間に充電することでしょう。

ハーティングとそのパートナーのKUKAは、こうした自動充電ソリューションを紹介します。この充電アシスタントは、DCコンボ2コネクタを車の充電ソケットに差し込めるよう、最適なガイダンスを行います。充電後、ロボットはコネクタをケーブルと共に外し、自動車はその後すぐに出発できます。強力なDC電源は充電アシスタントに最適に適応されています。さらにハーティングは充電アシスタントにデータ、信号、電力も供給します。

 

Rinspeedのプロジェクト「microSNAP」に関連して、ハーティングは見本市ハノーバー・メッセ2019で、ロボットのスペシャリストKukaと共に自動充電ソリューションを紹介します。

HARTING Automotiveの力強い成長

子会社HARTING Automotiveは、近年力強い成長を遂げています。同社は自動車サプライヤー産業市場に長年精通し、近年、eモビリティ・ソリューションの急速な需要の高まりを記録しました。数十年に及ぶ接続・伝送技術に基づいて、電気自動車やプラグイン・ハイブリッド自動車の充電装置を開発、製造しています。急速充電技術は、成長市場の需要を示す説得力のある例で、製品・コンポーネントの関連範囲の継続的拡大につながっています。急速充電技術は2016 Geneva International Motor Showで初披露されました。ほぼすべての国内自動車メーカー、および欧州他国の主要OEMにとって、同社は長年に渡り競争力と信頼性を備えるパートナーとなってきました。2016年末、ハーティングは固有のeモビリティソリューションでフォルクスワーゲングループのダイレクトサプライヤーとなりました。ハーティングは、様々なグループブランドに幅広い充電装置を供給しています。また、BMWグループの一次サプライヤーでもあります。

すべての関連市場の装置

HARTING Automotiveは、ACからの充電電流、三相、およびDCの 230~1000V、世界各国の全規格に対応する充電ケーブルを提供しています。これには、温度監視とDC残留電流検出を統合したモード2充電ケーブルおよび異なるバージョンのモード3充電ケーブルが含まれます。自動車メーカーは、ハーティングが適切にカスタマイズされたソリューションをあらゆる関連市場に提供できることを証明しました。

ハーティングとRinspeedのすばらしい協力関係

Rinspeedとハーティングは、2016年以来すばらしい協力関係を維持しています。2016年4月のハノーバー・メッセでハーティングに名高いHERMES AWARDをもたらしたMICAは、自動車「Etos」の自律排出・状態監視用に組み込まれました。2017年、ハーティングは革新的MICAエコシステムの別のコンポーネント、miniMICAを使いRinspeedの自動車「Oasis」をサポートし、2018年には、ハーティングは「SNAP」用に急速充電技術を提供しました。

English: Geneva Motor Show 2016 - Detlef Sieverdingbeck

MID技術による最適なソリューション

ハーティングテクノロジーグループは、革新的な充電インフラシステムに加え、さらにMID技術を用いた自動車分野の最適なソリューションを提供しています。HARTING 3D-MID技術を使用すると、車内のごくわずかなスペースで複雑な電子部品ソリューションを統合することができます。MID技術はスイスを拠点とするHARTING Mitronicsによって開発、生産されています。こうした小型化システムコンポーネントは、例えば車内の照明システム、近接センサー、ライトセンサーに使用できます。このようにして、ハーティングは技術開発の革新を推進する姿勢を強調しています。

エスペルカンプ(ミンデン=リュベッケ郡)を拠点とするハーティングテクノロジーグループは、この開発においてビジョン溢れる先駆的企業です。オーナー家族が経営する企業として、電気的、電子的、光学的接続、伝送、ネットワーク技術とソフトウェアを開発、生産しています。革新的なコンポーネントから固有のアプリケーションとサービス、さらに統合システムソリューションまで、あらゆるレベルのサービスと製品を一グループ内で顧客の要件に従って開発しています。ハーティングは世界各地に14の生産拠点と44の販売会社を運営しています。2017/18年期(9月30日決算)は従業員約5000人で、前年を13%を上回る収益7億6,200万ユーロを達成しました。